出来ていますか?熱中症対策

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    出来ていますか?熱中症対策
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今年4月に「熱中症診療ガイドライン2015」
http://www.jaam.jp/html/info/2015/pdf/info-20150413.pdf
が、日本救急医学会から出されました。そろそろ熱中症が心配に
なる季節ですが、その対策は進んでいますか?
そこで今回は『熱中症対策』に関するお話です。

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★ 熱中症について ★
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熱中症とは「暑熱環境における身体適応の障害によって起こる
状態の総称」をいいます。暑い環境にいることで、体内の水分や
塩分のバランスが乱れたり、体温の調整や循環機能などがうまく
いかないことで引き起こされます。好発時期は6月~9月で、
梅雨明け前後、7月~8月は特に注意が必要です。
熱中症は症状から熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病に分けら
れますが、この度のガイドラインでは3段階の重症度に応じて
分類されています。

●Ⅰ度…めまい、立ちくらみ、生あくび、大量の発汗、筋肉痛、
    筋肉の硬直(こむら返り)など
    →通常は現場での応急処置と見守りで対応が可能。冷所
     にて安静、体表の冷却、経口的に水分と塩分を補給
     する。ただし、症状が改善しない、Ⅱ度の症状が出現
     した場合には医療機関に搬送する(周囲の人が判断)
     
●Ⅱ度…頭痛、嘔吐、けんたい感、虚脱感、集中力や判断力の
    低下など
    →医療機関を受診する(診察が必要)。体温管理、安静、
     十分な水分と塩分の補給をする(経口摂取が困難な
     場合には医療機関にて点滴)

●Ⅲ度…意識障害、けいれん発作、身体を思うように動かせない
    など(運動障害)
    →医療機関に速やかに搬送する(入院加療が必要)。
     Ⅲ度かどうかの判断は、救急隊員や検査・診察後に
     医師が判断する

熱中症は屋外だけでなく、屋内でも起こる可能性があります。
熱中症になり易い人は、男性、糖尿病や高血圧などの持病が
ある人、高齢者、子どもといわれています。
熱中症で死亡する場合もあり、平成25年度には550人が亡くなって
います。労働中における熱中症による死亡者数は、例年おおむね
20人前後ですが、平成25年度は10代~70代の30人が労働中に熱中
症で死亡しています。熱中症はあなどれません。

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★ 熱中症、どう防ぐ? ★
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【職場で】
・屋外や高温多湿な屋内で作業を行う場合には、適宜休憩をとり、
 重労働や連続した作業を行わないよう心掛ける
・なるべく単独での作業を行わない。複数人で作業し、作業中に
 互いに声をかけ合い、健康状態について留意する
・あらかじめ休憩場所や少しでも涼める場所を確認しておく
・緊急時の連絡先や体制を把握しておく
※詳細は「職場における熱中症予防対策マニュアル」(厚生労働省)
 に記載されています。

【自宅などで】
・冷房や扇風機などを我慢せずに使用する
・風通しを良くしたり、日差しを遮る工夫をする

【共通】
・水分と適量の塩分の摂取をこまめに行う。水分と塩分を同時に
 補える商品として、経口補水液(薬局などで購入可)がある
 スポーツドリンクでも問題はないが、スポーツドリンクは塩分
 よりも糖分が多いことに留意する
・通気性の良い服装を身につけ、屋外にいる時には帽子あるいは
 通気性の良いヘルメットを着用する
・屋外にいる時には、屋内や涼しい場所での休憩を適度にとる
・食事は3食摂取し、睡眠時間を確保した規則正しい生活を送る
・日頃から天気予報などで気温や湿度、気象情報を確認する
・体調不良の日は特に無理をしない
・少なくとも年に1回は定期健康診断を受け、健康管理を行う
 持病がある場合は、定期的な通院や服薬を徹底する

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★ 熱中症になってしまったら ★
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熱中症の応急処置としては以下のことがあります。
・涼しい、直射日光を避けることができる場所に移動する
・水分を飲ませる
・衣服をゆるめ、楽な姿勢をとらせる
・身体を冷やす(例…冷やしたタオルや氷などを首・脇の下・足の
 つけ根に当てる、衣服に水をかける、風を当てる、など)
※医療機関への受診や救急車を呼ぶタイミングなどについては、
 上記★熱中症について★をご参照ください。

熱中症の症状、特に意識障害の程度や体温、発汗の程度などは短
時間で大きく変化することもあります。症状が軽いからと安易に
思わず、注意深く経過を観察し、症状の変化に注意しましょう。

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★ 最後に・・・ ★
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少子高齢社会や核家族化によって一人暮らしをする高齢者が増え
ていることや、温暖化などの社会的背景から、今後は労働以外で
の熱中症が増えると予測されています。自分自身や周囲の人が熱
中症にならない、もしくは熱中症になっても命を救えるよう、正
確な知識を身につけ、日頃から予防を心がけましょう。

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