明けましておめでとうございます。いよいよオリンピックイヤーが始まりました!今年は身体を積極的に動かす1年にしてみませんか? さて今月の【健康づくりWEBかわら版】をお届けします!
2019年8月号では片頭痛をテーマにお伝えいたしましたが、覚えていらっしゃいますか?片頭痛を含む慢性頭痛でお悩みの方も多いかと思いますが、この慢性頭痛の中で最も多い頭痛が「緊張型頭痛」です。 冬になり寒くなると、肩や背中に力が入ったり、ギュッと縮こまったり、背中が丸まったりしていませんか? また、同じ姿勢で長時間のパソコン作業なども頭痛の原因となることがあります。 そこで今回は首や肩のコリや張りからくる慢性頭痛『緊張型頭痛』に関するお話です。
緊張型頭痛の多くは、血行が悪くなり、首や肩の筋肉に強い緊張が生じることで、痛みを招いていると考えられています。1日の疲労が蓄積し始める夕方以降に起こりやすいことも特徴の1つです。
【診断基準】 以下の①②が当てはまる場合に「緊張型頭痛」と考えられます。
①下記のうち2つ以上当てはまる
頭の両側に起こる
圧迫または締め付けられるような痛みがある
我慢できる、または仕事や家事等を何とかできる程度の痛みがある
体を動かしても痛みが悪化しない
②下記2つが当てはまる
頭痛が起きても吐き気や嘔吐はない
部屋の明かりなどの光とテレビの音が気にならない、もしくは光とテレビの音どちらか1つのみが気になる
※緊張型頭痛の診断基準に当てはまる場合でも、今までの頭痛より明らかに強い痛みがある、今までの頭痛と症状が違う、痛みが強くなるなどある場合には、危険な頭痛が疑われる場合があるため、直ちに医療機関を受診しましょう。
「正しい姿勢を心がける」 背筋をまっすぐにしてあごを引いた姿勢が理想です。 パソコン作業時やスマートフォン使用時には気を付けましょう。 椅子に座るときには、足を組まないようにしましょう。
「こまめに休憩をとる」 デスクワーク時には意識して休憩をとるようにします。
「枕の高さに気を付ける」 頭が高くなりすぎる枕は、寝ている間姿勢が悪い状態になり、筋肉の緊張を強めてしまいます。
「首や肩を冷やさない(温める)」 首や肩周りを冷やさないようにしましょう。 入浴や温タオルなどで筋肉のこりや張りをほぐし、血行を促すこともオススメです!
「適度に体を動かす」 運動不足によって血行が悪くなるため、ストレッチやウォーキングなどの軽い運動を取り入れましょう。
「ストレスを溜めない」 精神的なストレスによって、頭痛の症状が悪化することがあります。休息や気分転換、趣味や運動などストレスを溜めないことも予防対策の1つです。
弊会理学療法士に聞く!今すぐできる、首肩ストレッチ
おすすめストレッチ その1 「首の筋肉伸ばし」 右手を左側の頭に添え、ゆっくり右側に倒しましょう。 反対側も同じように行います。伸ばしている間は息を吐く、反対側の腕を伸ばし引っ張られるようにするとより伸びやすくなります。
おすすめストレッチ その2 「肩回し」 肘を軽く曲げ、こぶしを鎖骨あたりに添え、両肩をゆっくり後ろに回しましょう。10回ほどゆっくり回したら、今度は前回しを10回ほど行います。
おすすめストレッチ その3 「上半身ねじり」 両手を横に広げ、腰のあたりから上半身をねじりましょう。 その際、顔の向きは前のまま、腕の広げた幅も変えずに後ろにねじっていきます。左右ゆっくり交互に3~5回行いましょう。
生活習慣の改善や首肩のストレッチなどを取り入れても、頭痛が続く場合には、補助的に市販薬や処方薬なども頭痛緩和に効果があります。ただし、自己判断で薬を使い過ぎると、「薬の使い過ぎによる頭痛」※1を引き起こすことがありますので、用法・容量を正しく守るようにしてくださいね。 まだまだ寒い日が続きます。緊張型頭痛の予防対策の1つ「冷やさない」ことは、体調管理にも効果があります。出来る限り身体を温め、動かしながら、血行を良くすることを心がけていきましょう!
※1 健康づくりかわら版 2019年8月号 もご参照ください。
(参考資料)
NHKテキスト きょうの健康 2017.8 p70-73
へるすあっぷ21 2018.5 p46-53
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