さて今月の【健康づくりWEBかわら版】をお届けします!
今年もアイツがやってくる!! 2020Withコロナ!
秋から冬にかけ、毎年恒例のインフルエンザ流行期がやってきます。 ただし、今年は今までとひと味もふた味も違う冬ですね。 それは、新型コロナウイルス感染症拡大も起きているということ。 発熱等の症状がある方が増えることで、検査や医療の需要が急増する可能性が危惧されています。 そこで今回は『インフルエンザWithコロナ』に関するお話です。
【似ている点】
感染経路は同じ!!飛沫感染と接触感染!
発熱や頭痛、全身倦怠感など、インフルエンザでも新型コロナでも同じような症状がみられることが!
どちらも高齢者や基礎疾患を有している方が、重症化しやすい。 ※新型コロナウイルスによる肺炎が重篤化した場合は、人工呼吸器など集中治療が 必要となり、季節性インフルエンザよりも入院期間が長くなる事例も報告されている。 ※若年層の方でも、サイトカインストームと呼ばれる過剰な免疫反応を起こして重症化する 事例も報告されている。
【異なる点】
インフルエンザは、治療薬とワクチンが確立されているが、新型コロナウイルスについては確立までは至っていない。
新型コロナは、無症状感染者でも感染力を持つ可能性が高い。
プチメモ ~感染したらいつまでお休み? の違い~
【インフルエンザ】 約5~7日 参考までに、学校保健安全法では、インフルエンザによる出席停止期間を『発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで』としています。ただし、病状により学校医その他の医師において感染の恐れがないと認めたときは、その限りではありません。
【新型コロナ】 約10日~ 発熱等の症状が出てから7日~10日程度経つと、新型コロナの感染性は急激に低下することがわかってきました。そのため、入院や療養生活が始まってからの期間の経過や各種検査の結果を総合判断して、元の生活への復帰が判断されることになります。 また、濃厚接触者と判断された場合には、保健所指示の下、検査の実施や、14日間の健康観察と不要不急の外出を控えることが求められます。
発熱などインフルエンザか新型コロナか見分けがつかない症状がある場合には、どうすればよいのでしょうか?
厚生労働省ホームページ 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)【令和2年10月28日時点版】によると・・・
『まずは身近な医療機関に相談してください。政府では、これらの感染症が秋以降に増えても対応できるよう身近な医療機関で診療・検査や電話相談が受けられるように体制の整備を進めています。』
となっています。
また、季節性インフルエンザに加え、新型コロナウイルスの検査についても、地域の医療機関で簡易・迅速に行えるような検査体制の確保も進められています。 もし、身近な医療機関に相談する際は、院内感染のリスクなども考慮し、すぐに受診ではなく、電話などで事前に連絡を行い、受診時間や受診方法の指示を受けるようにすることも大切です。
◆TOPICS◆ 2020年10月14日公布、10月24日施行 新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令の一部を改正する政令等について(施行通知) https://www.mhlw.go.jp/content/000683018.pdf
新型コロナウイルスでの入院勧告・措置の感染者を、原則65歳以上の高齢者や、呼吸器疾患や基礎疾患を有する方、その他厚生労働省令で定める方々へ限定されることになりました!
日本と季節が反対の南半球オーストラリアでは、この冬、インフルエンザと新型コロナの同時流行はなかったようです。 その要因は、インフルエンザワクチン接種率が非常に高かったこと、新型コロナの感染防止対策がとられていたことがあると考えられています。 つまり、重要ポイントは『感染予防・対策』と『インフルエンザワクチンの接種』 です。
『感染予防・対策』 先にご紹介いたしましたが、インフルエンザも新型コロナも感染経路が同じです。 ということは、感染予防・感染対策は同じでいいんです!
3密【密閉空間・密接場面・密集場所】の回避
正しい方法でのマスクの着用
外出後のうがい・手洗いの励行
十分な栄養や休養で免疫力を高める
十分な加湿や換気 など
※手洗いやマスクのつけ方の動画も見ることができます! 厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について 健康や医療相談の情報 https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kenkou-iryousoudan.html#h2_1
『インフルエンザワクチンの接種』 ワクチン接種によって感染することや発症することを完全には予防出来ませんが、高齢者においては死亡の危険を80%、入院の危険を約50~70%減らすことが期待できます。
今年は、過去5年で最大量のワクチンが供給される予定となっています。65歳以上の定期接種対象の方、基礎疾患をお持ちの方も含めまだインフルエンザワクチン接種がお済みでない場合には、感染予防、重症化予防のために、医療機関に相談してみましょう。
冬は、気温が低く乾燥した季節であるため、今回注目したインフルエンザだけではなく、胃腸症状が主となるノロウイルスやRSウイルスなど、多くの感染症が流行期となりますが、感染予防対策は基本的には同じです。 不安を感じ怯えて過ごすのではなく、「かからない」「拡げない」ための予防方法や対策、正確な情報を知り「正しく恐れる」ことが大切です。 また、身近な医療機関やかかりつけ医の情報もぜひ確認しておきましょう!
こちらも参考に。 ↓ ↓ 健康づくりかわら版 2018年10月号 「インフルエンザ流行に備えよう!」 https://jpm-new.movabletype.io/kawara/kawaraban/post-27.html
(参考資料)
一般社団法人日本感染症学会提言 今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて http://www.kansensho.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=41
厚生労働省ホームページ 新型コロナウイルスについて https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
厚生労働省ホームページ 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)【令和2年10月28日時点版】 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html
厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部 次のインフルエンザ流行に備えた体制整備について https://www.mhlw.go.jp/content/000667888.pdf
首相官邸 インフルエンザ(季節性)対策 https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/influenza.html
NHK NEWS WEB 新型コロナと「インフルエンザ」NHK特設サイト https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/influenza/
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