明けましておめでとうございます。
皆さんは新しい生活様式での年末年始をいかがお過ごしになりましたか?昨年は「あたりまえ」の毎日がとても幸せな日だったことを感じずにはいられない1年でした。これからも今ある小さな幸せを大切に過ごしていきたいですね。 さて今月の【健康づくりWEBかわら版】をお届けします! マスクの中も大事 口腔ケアはコロナ対策 世界中の人がマスクをつけるという光景は、人類はじめてのことではないでしょうか。3密を避け、日々コロナ対策をおこなってもなお感染拡大の脅威は続いています。ウイルスは主に目、鼻、口の粘膜から侵入するため、マスクやフェイスシールドをして防御しますが、今回はそのマスクの中のお話です。
感染防止 口からの侵入を止めろ!COVID-19 コロナウイルスは、目、鼻、喉、口腔などの粘膜にある受容体(ACE2)を介して、侵入し増幅するといわれています。歯周病などの口腔細菌は、喉や口腔粘膜(舌)を保護している粘液の糖タンパク質を溶かす分解酵素を出します。そのためウイルスが受容体に吸着し侵入するのを手助けするといわれています。 重症化予防 ウイルス性と細菌性のW肺炎が危険 口腔は気管支や肺など下気道への入り口です。唾液には1mLあたり1億個の細菌が含まれていますので、誤嚥により肺炎を引き起こすことがあります。ウイルス性肺炎に続発する細菌性肺炎は二重感染となり重症化につながります。 重症化予防 サイトカインストーム:免疫暴走を防ぐ 新型コロナウイルス感染症は、サイトカインストーム、すなわち免疫暴走により重症化することがわかっています。本来なら免疫細胞がウイルスと闘うために作るサイトカインですが、制御不可能となって自分の細胞まで攻撃してしまう現象のことです。 歯周病菌は、炎症性サイトカイン(*)の産生を増強し、肺炎やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの重症化に影響することがあります。
つまり重症化のリスク要因は、少なからず慢性炎症と関連があり重症化予防には、サイトカインストームとウイルス性肺炎に続発する二次性細菌性肺炎を防ぐ必要があります。
(*)サイトカイン:免疫系細胞から分泌されるタンパク質 3密回避と、手洗い マスク 口腔ケア 歯周病は慢性的な炎症を起こす生活習慣病で、多くの人が罹患している国民病です。歯周病は正しいセルフケアとプロケアにより改善や予防が可能です。
< セルフケア >
< プロケア > おわりに 在宅勤務などにより人に会わない日々が続くと、歯磨きが疎かになりがちです。また甘い飲み物やお菓子の量が増えたり、受診控えも相まって"コロナむし歯"という新しい言葉が登場する程に、むし歯や歯周病が悪化しているケースがあるようです。
日々の口腔ケアは、全身の健康にもコロナ対策にも繋がります。
ワクチン開発も進み、明るい兆しは見えてはきましたが、今しばらく踏ん張ってこの困難を皆で乗り越えましょう。 (参考資料)
一般財団法人日本予防医学協会 |
- 健康診断の委託先や、健康管理業務のお悩み・お困りごとは日本予防医学協会にご相談ください -