さて今月の【健康づくりWEBかわら版】をお届けします!
仕事や家事・育児に追われている、コロナ禍で緊張やストレスを感じている。。。そんな毎日の中で、お風呂の時間、どのように過ごされていますか?ついついシャワーだけで済ませてしまっている方も多いのではないでしょうか。 最近、JPHC研究※によって、浴槽入浴の習慣がある人は、虚血性心疾患や脳卒中のリスクを低下させるのではという結果が示されました。古くから日本にある入浴という習慣。健康の恩恵も大きいからこそ根付いているのかもしれませんね。 そこで今回は『入浴の健康効果』に関するお話です。
「温熱」による作用 温かいお湯に浸かると、皮膚表面の血液が温まり、血流が良くなります。温まった血液が体全身を巡ることで体全体が温まり、さらに血流が良くなるという好循環へとつながります。 ~体が温まることで得られる効果~ 1)細胞が生まれ変わる! “新陳代謝の促進” 2)日々の疲れを吹っ飛bath(ばす)!“疲労回復効果” 3)肩こり・腰痛のお悩みに! “痛みの緩和” 4)その日のうちにOFF! “ストレス解消・リラックス効果” 5)コロナに負けない! “免疫力UP”
「水」による作用 水圧 水の中で体にかかる圧力=水圧は、下半身にたまっている血液を心臓へ押し戻し、血液循環を促します。むくみの解消や心肺機能を高めるなどの効果にもつながります。 浮力 筋肉や関節の負担を減らし、リラックスさせる働きがあります。 リラックスすることで自律神経のバランスを整え、血流をよくする働きがあります。 粘性 お風呂の中で、手足を曲げ伸ばすことで、水の抵抗により、ストレッチ効果が得られます。
その他 清浄効果 体表面の汚れや老廃物を柔らかくし、取り除く効果があります。 良質な睡眠 ヒトは体温が下がる時に眠くなるという性質を持っています。 入浴すると体温が上がります。入浴後1時間半~2時間ほど経過して体温が下がってきたタイミングで布団に入るとスムーズに眠りにつきやすくなります。
お風呂の温度は39~40℃、入浴時間は10分~15分が目安です。
体の表面が温まるまでに5分、筋肉が温まるまでに10分程度かかります。ゆっくりじっくり体を温めると冷めにくく、冷えやすい足元の温かさもキープしやすくなります。 また、40℃ほどのぬるめのお湯は、副交感神経を刺激してくれます。副交感神経が活発になると、筋肉の緊張をゆるめ心身のリラックス効果が高まります。さらに、血圧低下、胃腸の動きを促進し、消化を促してくれる作用もあります。
『よりリラックス効果を高めたい。』 そんなときには、好きな音楽を聞きながら、アロマオイルを数滴垂らしたり入浴剤やハーブを入れてみることもおススメです。
『お風呂には浸かれない。』 そんな日には、手浴や足浴などを取り入れてみませんか?冷えやすい手足などの末端を温めてあげると全身ポカポカしてきますよ。
その1:入浴前と後、どちらもお水を飲もう! お風呂に入ると汗をかきます。また、冬やマスク着用中は、のどの渇きを感じにくく、入浴前にはすでに隠れ脱水になっていることも。体の水分が少ないと、血液の循環も悪くなりやすく、入浴中の事故のリスクも高くなります。 入浴前後には必ず水分補給を行いましょう。 その2:かけ湯で体の準備体操を! 体温より高い温度のお湯に入ると血圧が急に上がったりすることがあります。かけ湯やシャワーで手足の先から中心部・頭へとお湯をかけ、体の準備を整えましょう。
その3:全身浴?半身浴? 温浴効果という視点で考えれば、全身浴が効果的ですが、水圧による心臓への負担を避けたい方には、半身浴がお勧めです。 湯船に入るときには、足先からゆっくり浸かり、慣らしながらゆっくりみぞおち、肩の順に浸かりましょう。
その4:冬のヒートショックに注意! 冬は、温かい室内→冷たい脱衣所→熱いお湯、と急激な温度変化によって血管に負担がかかり、脳出血や心筋梗塞を起こす場合があります。できる限り寒暖差をなくす対策をとるよう心が けましょう。
こちらも参考に。 ↓ ↓ 健康づくりかわら版 2019年1月発行 「湯船でゆったりバスタイム♪に潜む危険とは」 https://jpm-new.movabletype.io/kawara/kawaraban/post-29.html
これから秋・冬と気温が下がってきて、冷えを感じやすい季節を迎えます。また、新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が増える季節でもあります。
バスタイムは、免疫力を高めると同時に、心と体をホッと(HOT)させてくれる日本に根付いた古き良き大切な習慣。大変な時だからこそ、「お風呂に入る」「湯船に浸かる」ことを生活に取り入れてみませんか?
※JPHC研究 「多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究」
国立研究開発法人 国立がん研究センター 予防研究グループ https://epi.ncc.go.jp/jphc/index.html
(参考資料)
へるすあっぷ21 2017.12 p.46-53 正しい温泉&入浴ガイド
環境省 WARM BIZ 今までの記事 “お風呂博士”に聞きました!体があたたまり、元気に冬を過ごせる入浴法とは?【閲覧:2020年9月5日】 https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/warmbiz/article/action_detail_201909.html
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団 健康ネット 健康・体力づくりのための知識 睡眠 入浴 【閲覧:2020年9月5日】 http://www.health-net.or.jp/tairyoku_up/chishiki/sleep/t03_10_03_03.html
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