木々の葉も美しく色づき、すっかり秋も深まって参りました。 若者にも増えている“耳の病気”に注意?!
現在、イヤホンやヘッドホンを日常的に使用している方も多いのではないでしょうか。最近では、大人だけでなく小さな子どもも、大音量で音楽を聴いたり、携帯ゲームをしながらこれらを使用している光景を見かけるようになりました。 音が伝わる仕組み
耳の病気① 音響外傷とは? 大きな音を聴いたときに、内耳の蝸牛内にある有毛細胞が傷つけられて起こります。大きな音を聴いた後、耳の中でキーンと音が響いたり、めまいがしたり、ロックコンサートなどの翌日になっても音の聴こえが悪いなどの症状が現れた場合、有毛細胞が傷つけられている可能性があります。
一方、イヤホンやヘッドホンで音楽を聴き続けると耳が悪くなる といったように、大きな音でなくても音響外傷を発症することが あります。イヤホンやヘッドホンの音は、内耳の近くで聴き続けるため、長時間使用すれば有毛細胞がダメージを受けます。 特に音量を大きくして聴いている場合は、ますますダメージが大きくなります。
耳の病気② 外耳道真菌症(耳のカビ) 外耳道をイヤホンで擦って傷つけたり、イヤホンを長時間使用したときに外耳道の中が高温多湿となるなど、擦れや蒸れによりカビが繁殖することがあり、この状態を外耳道真菌症といいます。 症状としては、耳垂れやつまり、かゆみ、痛みが出現し、炎症箇所に耳あかなどが詰まったり、カビの増殖で難聴になることもあります。 セルフチェック 次の内容で当てはまるものがある方は要注意です。今は大丈夫!
耳の病気を防ぐためには、普段と違った症状が現れた時に、軽く考えずに専門医に診てもらうことが大切です。 予防と治療 予防法としては、次の通りです。
特にⅰのイヤホンやヘッドホンの使用については、1時間聴いたら5分程度耳を休ませるようにしましょう。子どもの場合は、30分を区切りに休めることをおすすめします。 また、音響外傷になった場合、一般的な治療方法としてはステロイド剤を服用します。一定期間の服用である程度の聴力は回復しますが、有毛細胞の破壊が進みすぎている場合は回復に限りがありますので、早めに受診することが大切です。 最後に・・・ 日常的にイヤホンやヘッドホンを使用する習慣がある方は、これを機に使用時間や使用方法を見直してみましょう。 ※今回の記事は次の資料を参考・引用して作成しました。
・ 日本橋大河原クリニックHP 一般財団法人日本予防医学協会
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