春の足音、聞こえてきていますか?色とりどりの花、暖かな日差し、蝶や蜂、そしてくしゃみをする人々・・・
今月の【健康づくりかわら版】をお届けします! もしかして・・・インペアード・パフォーマンス?! マスクの着用が否応なしに生活の一部となった2020年度を終え、2021年度の春を迎えようとしています。
アレルギーの薬を服用すると眠くなりやすい・・・ インペアード・パフォーマンスって? 花粉症や皮膚のかゆみ等のアレルギーの治療に使われる代表的な薬の1つに、「抗ヒスタミン薬」があります。
ヒスタミンとは、鼻や皮膚でアレルギー反応を起こす物質ですが、実は脳内では覚醒状態を維持したり、学習能力を高めたり、運動量を増加させるという働きをしています。
「抗ヒスタミン薬」を服用すると、アレルギー反応を抑えてくれる力がありますが、一方では、脳に移行すると、脳内でのヒスタミンの働きを抑えてしまうのです。 ・集中力の低下 ・判断力の低下 ・作業効率の低下 などの『インペアード・パフォーマンス』を引き起こします。
インペアード(impaired)は、英語で「正常に機能しない」という意味です。 医師・薬剤師にご相談を 『インペアード・パフォーマンス』が気づかないうちに起こることで、運転中の事故や災害、仕事のミスなどにつながる可能性も考えられます。集中力や判断力の低下は、ウイスキー3杯分に相当するとの見解もあるようです。
近年、副作用や眠気の少ない第2世代抗ヒスタミン薬が出てきており、脳に移行しにくいタイプの薬もありますが、眠気の感じ方や『インペアード・パフォーマンス』は、個人差も大きく、服用している薬の種類によっても変わります。
薬の効果だけではなく、日常的に運転をする、機械操作などの作業を行うなど、個々のライフスタイルに合わせた薬・治療について、かかりつけ医やかかりつけ薬局によく相談することがとても重要ですね。 健康よもやま話 ~プレゼンティーズム~ 今回、アレルギーの薬によるインペアード・パフォーマンスについて触れましたが、薬服用の原因である、アレルギー性鼻炎や花粉症自体もまた、パフォーマンスの低下を招きます。
「健康問題を抱えたまま勤務している状態」または、「健康問題による出勤時の生産性の低下」を『プレゼンティーズム』と呼び、アレルギー性鼻炎や花粉症をはじめ、腰痛や片頭痛などの様々な健康問題を抱えながら働くという状態自体が、パフォーマンスの低下をきたしやすく、ひいては、企業の生産性の低下にもつながるという考え方があります。
一方、健康問題による欠勤をアブセンティーズムと呼びます。 最後に・・・ 筆者は、自宅で過ごすことが増えたこの1年、家庭菜園が余暇の1つとして加わりました。
(参考資料)
※今回の記事は次の資料を参考・引用して作成しました。
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