日々の業務の中で、さまざまな課題や環境の変化に対応し、成果を上げ続けるには何が必要でしょうか?たくさんのことが脳裏をよぎると思いますが、土台には健康が必要なことは異論のないところではないでしょうか。
一口に健康と言っても、身体の健康や心の健康などいろいろあります。
わたくしたち日本予防医学協会は働く人にとって必要な健康プラスαを測定するインデックス【アクティブエイジングインデックス】を開発しました。健康を総合的かつ簡便に調べることができます。
AAIとは
アクティブエイジングインデックス(AAI)とは?~「働く力」のものさし
AAIは23項目の調査票<WEB版・用紙版>で、労働適応能力を測るためのものです。 労働適応能力を言い換えると「毎日元気に職場に来て仕事ができる能力」です。AAIはいわば仕事をする上での土台を測るベンチマークですが、わたくしたちの究極のゴールは毎日仕事ができて、なおかつそれぞれの職場で「なくてはならない存在」になることです。
なぜAAIでなければならないの?~他に先駆けて開発
労働適応能力評価はフィンランド国立産業保健研究所(FIOH)で開発されたワークアビリティインデックス(WAI)があり世界中で使われています。しかし日本人には必ずしも適していない面がありました。日本の労働環境と日本で働く人々の雇用環境に適した日本版労働適応能力評価法は、現在AAIを除いて国内にはないようです。
何のためにAAIを使う? ~個人と組織に
- 労働寿命=健康で楽しく仕事に従事するポテンシャルを測るために
- 超高齢社会に対応して、生涯現役を目指し健康寿命の延伸に
- 組織診断・組織比較から、職場改善の優先順位を決める素材の一つに
- 労働生産性や安全と密接に関係する産業保健の新しい指標に
- 健康経営®を評価するツールとして
※健康経営®は特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。
AAI運用のながれ(WEB版)
- 従業員のみなさまにご案内メールを配信(当会からでもお客様からでも、どちらでも可能です)
- 従業員のみなさまに質問にご回答いただき(3~5分程度)、結果をご確認(個人の結果はご本人だけに)
- お客様管理者の方は当システムを使って組織診断・組織比較レポートを出力(1群10名以上)
画面イメージ
運用の流れ
調査研究結果
[第1調査]
○実施期間:2015.1.21-2.5 N=229
○対象者:当会診療所ご受診者
○データ解析結果:
モデルに則り網羅的に質問項目を案出し(127項目)、有識者を交えて検討した結果から40項目に絞り込み暫定版調査票を開発した。この暫定版による調査を実施し、因子分析の結果4因子が抽出された。
[第2調査]
○実施期間:2015.4.7-6.1 N=2,038
○対象者:当会診療所ご受診者
○データ解析結果:
因子的妥当性について検証。第1調査と同一の4因子が抽出された。信頼性係数(クロンバックのα係数)は0.831あり、望ましい値を示した。すでに信頼性・妥当性が確立している職業性ストレス簡易調査票(BJSQ)とWork Ability Index(WAI)を同時に実施することにより基準関連妥当性の検討を行い、一定の相関が認められた。
[第3調査]
○実施期間:2015.8.11-9.15 N=159
○対象者:K市職員の皆様
○データ解析結果:
因子的妥当性について再検証。第1調査と同一の4因子が抽出された。信頼性係数(クロンバックのα係数)は0.859あり、望ましい値を示した。BJSQに対して、WAIよりも概ね高い相関を示した。
[第4調査]
○実施期間:2016.2.25-3.17 N=171
○対象者:当会職員
○データ解析結果:
AAIとWAIを人事評価と突合して分析したところ、相関係数はWAIよりも高い傾向にあった。
※外部有識者の方々と当会人事部、営業部など現場スタッフによる「労働適応能力評価法(AAI)研究開発会議」を開催し検討しました。すべての調査は当会倫理委員会の承認を得て実施しています。